YとY②
オームレです
前話から日が空いてしまいましたが続きです
登場人物を整理します
前話最後に何言ってるか分からないんですけど的な第一声を上げたY
こいつはY壱号としよう
Y壱号は小学生からの友人である
ゴリゴリに「おぼっちゃまくん」に影響受けた男であり
我々が集まるといまでも会話の端々に「へきゃ」「ぶぁい」「しゅっ」等を駆使し
茶魔語というより茶魔っぽいイントネーションで話てくる
50前のオッサンがね
学生時からこれなので我々はとてもナチュラルに受け止めている
ウケもしなければスベリもしない
なんなら我々も無意識につられて「そうでしゅか!」と受け答えているくらいである
この令和の時代に
いや、むしろ、この多様性の時代、大丈夫かもしれない
もう一人のY
こいつはY弐号としよう
Y弐号は高校からの友人である
当時彼はガリガリ君でマッシュルームヘアーの眼鏡野郎で
最後の昭和ヤンキー世代の中では比較的じゃない方の部類に属しそうなタイプなのだか
一言でいうと変人、二言でいうと変人でロッカー、三言でいうと変人でロッカーで引きこもり
基本的にY弐号は学校に来ないやつだった
僕は彼にギターと麻雀を教わった
彼は離島から来ていたので古い木造アパートで一人暮らしだった
それゆえ皆の社交場となりギターと麻雀とストリートファイターに明け暮れる日々
たばこの吸い殻と少し汁の残ったカップラーメン
壁にはくたびれたレベッカのポスター
聞こえてくるのは誰かがつたないコード進行で弾き語る尾崎か長渕、
もしくは
波動拳!波動拳!
リーチ!ツモ!ロン!
ヨガファイヤー!ヨガファイヤー!
昭和ですね
学生時代のくだらない話で大いに盛り上がり
Y壱号は自分の結婚式の時に友人代表のあいさつをした私のスピーチが酷過ぎて親族からクレームが来たという
長年こすってきたネタを意気揚々と語り出し(茶魔っぽく)
Y弐号は奥さんが家に頼んだマックデリバリーがいつまでも届かないらしく
となりでマックにクレームを入れていた、何故か満面の笑顔で
うん
今日はクモ膜下出血から奇跡の生還を遂げたオームレの快気祝いだよ
もっと心配して称えようか
YとY「てかオームレだいじょうぶ?」
それな
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